大林監督20年ぶりの尾道撮影、『海辺の映画館-キネマの玉手箱-』ロケ地めぐり!
20年ぶりに故郷の尾道で撮影された大林宣彦監督の『海辺の映画館–キネマの玉手箱-』が2020年7月31日全国上映となりました。この映画のロケ地は監督出身の尾道市、そして福山市でも撮影されています。劇中に映し出された場所はどこなのでしょうか?上映を見てわかる範囲ではありますが撮影されたロケ地を紹介していきましょう!
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■海辺の映画館–キネマの玉手箱-ストーリー
ロケ地紹介の前にまずは映画のあらすじを紹介。
尾道の海辺にある唯一の映画館「瀬戸内キネマ」が、閉館を迎えた。
嵐の夜となった最終日のプログラムは、「日本の戦争映画大特集」のオールナイト上映。
上映がはじまると、映画を観ていた青年の毬男(厚木)、鳳介(細山田)、茂(細田)は、突然劇場を襲った稲妻の閃光に包まれ、スクリーンの世界にタイムリープする。
江戸時代から、乱世の幕末、戊辰戦争、日中戦争、太平洋戦争の沖縄……3人は、次第に自分たちが上映中の「戦争映画」の世界を旅していることに気づく。そして戦争の歴史の変遷に伴って、映画の技術もまた白黒サイレント、トーキーから総天然色へと進化し移り変わる。
3人は、映画の中で出会った、希子(吉田)、一美(成海)、和子(山崎)ら無垢なヒロインたちが、戦争の犠牲となっていく姿を目の当たりにしていく。
3人にとって映画は「虚構(嘘)の世界」だが、彼女たちにとっては「現実(真)の世界」。
彼らにも「戦争」が、リアルなものとして迫ってくる。
そして、舞台は原爆投下前夜の広島へ――。
そこで出会ったのは看板女優の園井惠子(常盤)が率いる移動劇団「桜隊」だった。
3人の青年は、「桜隊」を救うため運命を変えようと奔走するのだが……!?
ストーリー引用–海辺の映画館–キネマの玉手箱HPより
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■海辺の映画館に登場した尾道、福山ロケ地を紹介!
映画海辺の映画館–キネマの玉手箱–の福山尾道の撮影は2018年7月〜8月に尾道、福山、向島、鞆の浦、百島、内海町、神辺、浦崎などで行われていました。
※ここからはネタバレを含みますのでご注意ください。
劇中に登場したロケ地をわかる範囲で登場順に紹介していきましょう。
◯向島からみた尾道/尾道
海辺の映画館-キネマの玉手箱-、スクリーンにまず映し出されたのは向島からの尾道水道です。この海辺の映画館は尾道水道沿いの映画館のことを指しています。
◯浄土寺山展望台/尾道市
序盤、スクリーンに登場したのは浄土寺山展望台からの景色、それもだいぶ昔の景色でした。
現在の浄土寺山展望台からの景色もでてきます。
◯尾道水道空撮/尾道市
尾道水道を空から見下ろしたシーンがでていました。
◯艮神社(うしとらじんじゃ)/尾道市
千光寺へ向かうロープウェイ乗り場の隣に位置する艮神社。ここで安全祈願も行ったようです。ちなみにここは1983年に公開された大林監督作品『時をかける少女』でも登場しています。
境内にある樹齢900年の巨大な御神木には大きなパワーを感じます。
◯鞆の浦・雁木(がんぎ)/福山市
福山市の鞆の浦でも撮影されています。
鞆の浦のシンボル常夜灯は映りませんでしたがその前にある雁木の景色が序盤と終盤に登場
◯鞆の浦・路地/福山市
序盤、雨の中チンピラがボコボコにされるシーンで使用された鞆の浦に趣ある裏路地。
また、もう一つ入った路地や石階段も中盤で登場しています。
◯おのみち住吉花火まつり/尾道市
浄土寺山展望台から撮影された尾道の花火『おのみち住吉花火まつり』のシーンが前半と終盤にでています。
今年は中止となりましたが来年はまたみたい尾道の花火景色ですね。
◯阿伏兎観音(あぶとかんのん)/福山市
福山市沼隈町の阿伏兎観音。坂本龍馬役の武田鉄也さんが鉄砲を撃つシーン。
前半に登場し名前もはっきりでています、そして終盤にもでてきます。
◯鞆の浦・対潮楼(たいちょうろう)/福山市
福山市鞆の浦の対潮楼。武田哲也さんや稲垣吾郎さんが弁天島をバックに話しているシーンで登場。
こちらもはっきりと名前がでており前半と終盤に登場します。
◯鞆の浦・波止(はと)/福山市
こちらは不確定ですが鞆の浦にある波止場の石畳が使用されているような気がします。
◯福山城公園/福山市
戦のシーンで登場、本編では福山城としては登場しておりませんが福山城の筋鉄御門・伏見櫓付近で撮影されたとのことです。
◯内海横島・貯油基地跡/福山市
現在も残る戦争の遺跡、『横島貯蔵所』で撮影されました。福山市内海町のシーパーク大浜の隣敷地にあります。
現在は4基しかありませんが当時は11基の燃料タンクがあり、終戦まで稼働していたそうです。福山市にも戦争の遺跡が残っているとこの映画を通じて知ることができました。
その他、尾道タンク岩?やみろくの里などでも撮影されていたようです。
※掲載写真はすべて私が撮影したもので映画の雰囲気に合うような写真を選定させていただきました。
■大林監督遺作に込められたメッセージ
大林監督の遺作となった海辺の映画館–キネマの玉手箱–。
7月31日に公開となりましたが本来であれば2月23日の尾道映画祭にて大林監督がゲストとして登壇される予定でしたが叶わず。。
しかし、監督は最後の作品を現世に残されました。
映画『海辺の映画館–キネマの玉手箱』は約3時間のロードショーです。
今は亡き大林宣彦という独特な世界観。そして、『戦争』というテーマのメッセージを感じることができると思います。
ぜひ、劇場でごらんください。
ぶっとんでますので。
大林宣彦監督からの最後のメッセージ
『ねぇ、映画で僕らの未来変えてみようよ--』
ご覧いただきありがとうございました。
備後カメラ部 Yusuke Minami
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この記事を書いた人
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カメラ歴10年目。約12年前、福山に魅力を感じ関東から福山市へ移住。2018年に文化庁より認定された『日本遺産 福山・鞆の浦』のメイン写真などを撮影。『備後カメラ部』フォトライター、YouTubeで映像も発信中。
【受賞歴】
ポピーフォトコンテスト2015 優秀賞
コスモスフォトコンテスト2015 最優秀賞&優秀賞
菜の花フォトコンテスト2016 優秀賞&佳作
第23回 景観づくり大賞 ふるさと特別賞
ポピーフォトコンテスト2016 優秀賞
ひまわりフォトコンテスト2016 最優秀賞&優秀賞
小さなローラフォトコンテスト ローズマインド賞(最優秀賞)
第12回新温泉町フォトコンテスト 金賞
コスモスフォトコンテスト2016 最優秀賞&佳作
耕三寺紅葉写真コンテスト 優秀作×2
しまなみ海道フォトコンテスト 優秀賞&佳作
ひまわりフォトコンテスト2017 優秀賞
観光・ふちゅうフォトコンテスト 入選
第44回ふくやま観光写真コンテスト 入選
美びんごフォトコンテスト 最優秀賞
第32回いんのしま観光写真コンテスト ビューティフル因島賞×2
備北丘陵公園 冬のinstagramフォトコンテスト 推薦
第26回 景観づくり大賞 ふるさと特別賞
おのみち住吉花火まつり 第11回フォトコンテスト 入選
Satoyamaフォトコンテスト2019自治体部門 最優秀賞
第46回ふくやま観光写真コンテスト 入選&観光写真賞
第47回ふくやま観光写真コンテスト 入選&入選&観光写真賞
「おもいでの憧憬の路」フォトコンテスト 優秀賞
「たけはLOVE」フォトコンテスト 入選
神石高原・秋のInstagramフォトコン 大賞
第48回ふくやま観光写真コンテスト 銀賞
第49回ふくやま観光写真コンテスト 福山城400年記念特別金賞&入選
第50回ふくやま観光写真コンテスト 金賞&入選&観光写真賞
江田島市観光フォトコンテスト 銀賞
全日本お城写真コンテスト2024 入選